India

南インド・チェンナイ−リアルな海外駐在生活日記

 

仕事でインド第四の都市チェンナイへ赴任しています。こちらの生活にもだいぶ慣れてきたので、私が留学したことのあるバンコクと比べつつ、チェンナイ生活のリアルについて、雑感を書いていこうと思います。

(注:こちらの記事は、「チェンナイ 駐在」などでググると上位表示されるようで、チェンナイ駐在の話が急に来て戸惑っている・・というような方にも見ていただいているのでは、と推察しています。そういった方のためにも、もとは、こちらに来て1週間の雑感として書いたものでしたが、随時加筆修正を加えています。)

最近は海外志向の人が増えてきてますし、私自身そういう部類の人間なので、大学時代の友人なんかも、そういう人が多いです。

そんな人たち、特に海外志向の大学生(かつての私含む)は、「海外で働いてみたい!」「海外駐在とかかっこいい!!」という思いを抱いている人が多いと思います。かつての私もそうだったので、気持ちはよくわかります。

そんな私は新卒で入社した会社で、ラッキーにも(?)、早くも海外駐在の機会に巡り会えたのでした!((?)にはいろいろ事情があります笑) 大学生の頃に抱いていた、一つの願望が叶ったわけです。ハッピーですよね??

いや、人生そう甘くはないぞ、と気づいた社会人初心者の私。ここで大学生の頃の、今よりもだいぶ世間知らずの青二才だった私に、声を大にして言いたい!

海外駐在はそんなきらびやかでかっこいいことばかりではないぞ、と。海外駐在は留学とは違うのだぞ、と。

そりゃ、留学は楽しいですよ。自分の意思で自分の行きたいところに行き、自分のやりたいことをして、いろんな国の友達ができたりして、毎日楽しいことばかり。まあ、大変なこともありますけど、それに立ち向かうのも、戦略的撤退をするのも自由。

とまあ、南インド・チェンナイの駐在生活というものが、タイ留学生活とは違うと実感してきた私。

今回は以下目次に沿って、赴任1週間で思った、海外駐在ってこんな感じじゃね?という話を、タイ留学生活と比較しながらお伝えしていきたいと思います。

若干、インドのネガティブな要素が出て来てしまいますが、日本人の中ではインドへの理解がある部類に属するであろう私が感じた、率直な意見(というより事実)だということで、ご承知おきください。

駐在は場所を選べるとは限らない-特にインド駐在はツラい・・?

言うまでもないですが、組織の都合で派遣される以上、自分で赴任地を選べるとは限りません。よっぽどイヤなとこなら拒否れる組織もあるでしょうが、諸々の事情で行きたくない場所に派遣される場合もあるでしょう。

私の場合は、あらかじめ拒否れるタイミングはありましたし、赴任地としてインドの名前が出た時、私としては「まあ本当に行くことになったら行くか」(実際に赴任するかは直前まで不明だった)くらいのノリだったので、前提条件として、キツイ海外駐在ではないです。

とはいえ、インドはインド。しかも第四の都市チェンナイ。

滞在先と会社はそこそこ綺麗で穏やかですが、一歩その安全地帯から出れば、往来する人やバイク、車に気をつけるのはもちろん、牛の往来や、彼らが御構い無しに落としていく糞を踏まないように、足元にも注意しなければなりません。(デリーで糞を踏んで靴を洗っても落ちなかったのはトラウマ・・あの時は空から鳥による落し物の襲撃も受けて、2度とインド来るか!と思った)

つまり、心休まる瞬間が、あまりないわけです。正直疲れます。大通りなのに、牧場みたいな匂いがします(苦笑)

幸いにも、ホテル・会社間は車を出してくれるので、楽チンです。牛の群れに気をつける必要も、電信柱から飛び出ているワイヤを避ける必要もありません。

先日、「運動不足だから歩くか!」と酔狂にも会社からホテルまで夜歩いたのですが、開始1分で後悔しました・・

  • まず会社の前の道を渡るので一苦労
  • 帰り道に明かりがないから、往来する車の明かりを頼るのみ
  • 歩道から逸れたら沼に落ちる
  • 牛の糞があるから微かな明かりで踏まないように気を張る
  • 道はまあまあガタガタ
  • 牛の群れが歩道の上でたむろしてる
  • 電線が飛び出ている
  • 危険なわけではないと思うけど現地の人がたくさんいる

とまあいろいろと不安要素はあります。

対して、タイ留学時代に住んでいたのは、首都バンコク一のおしゃれエリア、サヤーム徒歩圏内。日本のイメージで言うと、代官山とか六本木に歩いて行ける感じ。留学していたチュラロンコン大学は、日本でいうところの、青山学院大学のような立地でした。(そして、リッチな人もやはり多い・・)

そりゃ、牛の群れには出会いません(笑) 道は日本に比べれば汚いけど、チェンナイよりははるかに綺麗です。「バンコク駐在とは駐在と言えない」と聞いたことがありましたが、今は身にしみてわかります。

もちろん、バンコクも広いので、多少不便な場所に駐在する人は大変なのかもしれませんが、一度バンコク中心部に出てしまえば、

  • 綺麗でなんでも買えるモール
  • 豊富な日本食レストラン
  • JOYSOUND対応のカラオケ
  • 安くて快適な映画館

などなど、日本人が住むのに不便さを感じることはあまりありません。

タイという国自体、「微笑みの国」と言われるだけあって、人々は穏やかですし、気候もほどほどに暖かくて過ごしやすいし、美味しいタイ料理が安く食べれるし、鉄道やタクシーなどの交通手段も安くて快適です。

結論、バンコク暮らしを知ってしまうと、チェンナイ暮らしはなかなかに大変ということ(笑)

チェンナイにもいくつか日本食レストランはあります。駐在員にとってはありがたい存在です。

ただ、バンコクベタ褒めだとエコ贔屓なので、不便(不満)に感じたポイントをあげると、

  • エアコンが寒すぎる
  • トイレットペーパーがあるトイレはかなりレア
  • 現地に疎い感じ出してるとぼられる

といったとこでしょうか。

インドの話に戻すと、もちろんインドは広いので、いろんなとこがあります。私が行った中で言うと、プネやトリヴァンドラムは、牛を見ることは少なく、街全体として比較的綺麗でした。

インドの大都市は何かとごちゃごちゃしてる印象なので、のんびり静かに暮らすなら、地方都市くらいがちょうどいいのかなと思いました。東京暮らしに慣れてる人なんかは、不便でしょうがないでしょうけど。

ちなみに、インドの治安が気になる方も多いと思うので、私の実体験に基づいた治安あれこれについては、こちらに書いてあります。

駐在の目的はもちろん仕事である-インド人のやり方をある程度受け入れなくては

こちらも無論です。仕事をするために海外に住むのが駐在です。特に、インド人と日本人では仕事の進め方や考え方が違って、ストレスに感じるかもしれませんが、それも乗り越えていかなければなりません。お互いを尊重する気持ちが必要です。日本でうまくいっていたやり方が、インドでも通用するとは限りません。

ということは、「外汚いから出たくない」とか「もう嫌だから帰りたい」とかわがままを言ってられないわけです。私は今のところ大丈夫ですが(笑)

ただ、留学中の学生のように、自由な身分ではないわけです。

といっても、今の仕事がすごく大変というわけではありません。通常は週5日働いて、週末は休み。インドは残業代という概念があまりないそうなので、残業しませんし、飲み会などの付き合いもないので、ワークライフバランスは容易です。

弊社はワーキングマザーに優しい企業として有名で、妊婦さんも結構見かけますし、ワーキングマザーはかなり多いそうです。こういうとこは、日本企業にも見習って欲しいですね! 女性の社会進出が遅れがちなインドでも、女性の従業員比率が30%を超えています。

勤務中は、どうしてもやらなきゃいけないことがない場合、外に出て同僚とおしゃべりしたり、ご飯を食べに行ったりとのんびりしてるので、過労死とは無縁みたいで良かったです! 日本で働きたくなくなります(笑)

ただ、前述の通り、街中に出ると疲れますし、滞在先の周りで大した用事もないので、そこまで出かけたいとも思わなくなりました・・ 近くにはスーパーもコンビニもないので。お出掛け大好きな私も、環境が変わるとこうなるんですね! 自分の新たな一面を発見して驚きです(笑) 毎週、英語の映画があったら観に行く、くらいの行動力は残ってますが。

とはいえ、めぼしい観光地は一通り行きました。観光都市ではないので、あまり有名なところはありませんが、一度は行ってみたいところをまとめてみました。

その分、勤務中はインドでしかできない経験を積み、休日は勉強してようと思います! 上のチェンナイみどころ記事もですが、旅行系Webメディアのトリップノートでライターを始めたり、できる範囲でマイル集めをしたりと、そこそこ楽しく過ごしています。

駐在することで組織の一員として面倒なこともある-インドはまだまだ外国人が暮らしやすい国ではない

働いて給料を得ると言うことは、その地で納税することになりますし、そのために必要な手続きもあります。現在インドでは、半年以上滞在する場合、FRRO(Foreigner Regional Registration Offices)で、ビザの登録をしなければなりません。

正直、めんどくさいです(笑)インドで、というより、海外で働くことになると、こういう手続きのめんどくささは、必ずついて回りますね。特にインドは、手続きのフローが煩雑なので、自分でやらなければならない人にはかなりのストレスですね・・

手続き方法や必要書類はたまに変わるそうなので、もし今後登録される方は、最新の情報をご確認ください。私の銀行口座解説も含めた体験談はこちらをご覧ください。

期限は入国後2週間ですが、私は1ヶ月ほどかかりました・・ 役所の対応が悪いです。

ちなみに、2週間過ぎて登録しないと、罰金を払うことになります。それに、マルティプルビザを持っていても、FRROの書類を持参していないと、一時出入国できないので、インド国外にいかれる予定のある方は要注意です。

日本ですぐできることも、インドではまあまあ時間がかかったりします。それはあなたの予想通りでしょうか? 日本に駐在したことのあるインド人も、日本はプロセスがしっかりしていて簡単だったけど、インドは・・苦笑、という感じでした・・

ただ、日本にいてインドの人に仕事を依頼している場合と、インドにいてそのプロセスの中にいる場合とでは、感じ方が違うでしょう。インドにいると、特にイライラすることもなく、「成るに任せよう」と、遅かれ早かれ思うようになると思います。というかならないと、ストレスで倒れると思います(笑)

とはいえ駐在はやはり楽しそう-それはもちろんインド駐在も!

以上、いろいろ大変なことも書いてきましたが、やはり駐在は面白い!海外志向の人にとっては特にそうでしょう。日本は特殊な商習慣を持っているので、どこの国で働いても新鮮でしょう。

海外で働く経験は、チャレンジングな環境に挑戦するのを楽しめるだけでなく、自分の視野を、大きく広げてくれます。本当に大きく広げてくれます。

例えば弊社の場合、日本法人で働いている人で、インドにあまり良い印象を持ってない人も多いです。私も日本人として、インド人の仕事の仕方に不満を覚える彼らの気持ちもわかります。

しかしそれも、インド側の視点から見てみると、インドの人にとって働きやすい環境をより理解できたり、彼らの考え方を身を以て感じたりすることができます。そうすることで、彼らとうまくやっていけそうな気がします。

このように物事を他者の視点も交えて多角的に見る視点を養うことは、仕事だけでなく、今後このグローバル社会を生きていく上で、必須になってきます。自動翻訳機ができても、こういった多角的な視野がなければ、相手の気持ちを十分に理解することは難しいでしょう。

何もこれは外国人に対してだけでなく、LGBTの人たちなど、自分とは違った価値観を持つ人と、仲良くやっていくためにも必要なことです。そんなことを、会社にお金をもらいながら経験できるのが、「駐在」という素晴らしい機会なのです!

もし機会があり、家族の理解も得られるなら(いろいろ悩むでしょうが)、海外駐在に挑戦されることをオススメします!

北インドと比べて、南インドは日本人に対してまだまだ未知なところもあるでしょう。北と南では、同じインドでも外国ほどに違いますからね。一度、南インドについての本を読むなどして、理解を深めておくことをオススメします。チェンナイのあるタミル・ナードゥ州では、ヒンディー語があまり通じません。むしろ、タミル人のアイデンティティの一つとして、ヒンディー語に反発してるのでは?と思ったり。

私は語学が好きなこともあって、タミル語も少し勉強しています。タミル語はなかなか興味深い言語! タミル語についてもいろいろ書いたので、興味のある方はぜひこちらも! タミル人がなぜタミル語を誇りに思うかが、わかると思います。

終わりに

以上、チェンナイ駐在で感じたいろいろなことを、気ままに書いてみました。

最後に、海外で働いてみたい方へ!海外駐在は一見かっこいいかも知れないけど、なかなか泥臭そうです。でも、そんな泥臭さこそが、あなたが成長する非常に良い経験だと確信しております!

是非、チャレンジを。

参考

チェンナイの観光地まとめ記事です。息抜きにお出かけしてください〜

インドは高級ホテルも比較的安く泊まれるのでオススメです!

インドに疲れたら、国内に出ましょう! マイルを貯めれば、お金を払わず飛行機に乗れるのでいいですね!

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コメント

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    • たろう
    • 2018年 2月 06日

    バンガロールに5年赴任していました。最初は何を食べていいのかわからなかったし、線路わきのゴミは臭いし、車の運転はでたらめだしで、驚くことや戸惑う事の連続でした。しかし、そういうことにはすぐに慣れてしまい、休日の楽しみもでき、とても楽しい駐在生活になりました。もっと長く居たかったですが、その夢はかないませんでした。あれから三年たちますが、今でも毎日インドの地図を見ています。僕の会社の場合、本社にいる人たちは、赴任している人が何をしているかに関心が無いという事が問題だと思いました。帰任したときの居場所もないです。そんなこともあり、今はアメリカに赴任していますが、インドに比べると刺激が無く単調です。

      • zipanger
      • 2018年 2月 06日

      たろうさん、コメントありがとうございます!
      インドを5年間も楽しまれたとのこと、日本人の中ではなかなか稀有な方なのではないかと、私も駐在を経験してみて思います(笑)
      というのも、私も発展途上の雰囲気が割と好きな方ではあるのですが、ちょうど食中毒にかかりまして・・
      呻くような辛さに、この環境が嫌いになり、帰国願望が強くなってしまいました・・
      とはいえ、任期中は滞在するということを考えると、少しでも楽しまなければ損ですし、おっしゃる通り刺激的な日常を過ごすことができるので、ポジティブに生き抜いていこうと思います!

        • たろう
        • 2018年 2月 06日

        食中毒はインド人でもなるときはなりますが、あれは一度なると、免疫ができるようです。
        一度なってしまえば、半年か一年は平気だと思いますよ。私も当初はやられましたが、赴任後半は、道端の屋台で食事しても、湧き水を飲んでも、全く問題なくなりました。

        また、よく現地日本人の間で言われていたことは、「毎日インドの現地の食事を続けると、一年くらいしてから、いきなり体が受け付けなくなる」というものです。

        私の周りにもそういう人が何人か居ましたが、そうなってしまうと、日本食の調達がストレスになります。チェンナイは日本食材が手に入りやすい場所だとは思いますが、それなりにお金もかかるしめんどくさいですよね。

        これを防ぐには、ヨーグルトを取ることが大事なのだそうです。私は、食事と一緒に出てくるライタは必ず食べていたためか、五年間ほぼ毎日インド飯でも平気でした。

        インド駐在楽しんで下さい。それでは。

          • zipanger
          • 2018年 2月 07日

          そうなのですね、免疫がつくなら本当に嬉しいです・・
          一年インドの食事を続けると受け付けられなくなるというのは、初耳です。
          私は現在でも受け付けているのか受け付けていないのか、少々疑問はありますが・・
          ヨーグルトは意識してとるようにします!
          いろいろとご教示いただき、ありがとうございました。楽しみます!

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