語学

ヒンディー、タミル、etc..インド駐在員はインドの言語を学ぶべきか?

 

「インドの言語を学ぶべきか?」

私はインドで生活することが決まってから、今でもたまに、こんなことを考えています。今日、近所で髪を切ったのですが、美容師さんと話した時に、「俺は西ベンガルから来たけど、タミルナードゥはヒンディー通じないし、飯は微妙だし、ツライな」みたいなことを言ってたこともあり、「インドの言語を学ぶべきか?」問題について、ちょっと書いてみることにしました。

現在、私は南インドのチェンナイでの駐在生活が半年を超えています。

ちなみに、ホテルや美容院のスタッフは、上述の西ベンガルやネパール近辺など、北インドからわざわざチェンナイに来ている人が多いです。肌は焼けてますが、顔の感じなどは、彫りが深いインド人より、私のような日本人に近いので、ちょっと親近感が湧きます。サービス業における職の需要と供給が北インドでは合っていないので、言語や食事面で不満はあるものの、チェンナイに来ているそうです。

インドの言語基礎知識

インドに多少の関心がある方はご存知かもしれませんが、広大な国土と多様な民族を誇るインドでは、30以上の言語と、2,000前後の方言が知られています。その中でも主要な言語として、憲法第8附則指定言語というものが以下の通り、22あります。

一応言っておくと、「インド語」と表記される言語はありません!(たまに「インドってインド語?」とか訊かれますけど笑)

  1. アッサム語(アッサム州)
  2. ベンガル語(トリプラ州、西ベンガル州)
  3. ボド語
  4. ドーグリー語
  5. グジャラート語(ダードラー及びナガル・ハヴェーリー連邦直轄地域、ダマン・ディウ連邦直轄地域、グジャラート州)
  6. ヒンディー語(アンダマン・ニコバル諸島連邦直轄地域、ビハール州、チャンディーガル連邦直轄地域、チャッティースガル州、デリー首都圏、ハリヤーナー州、ヒマーチャル・プラデーシュ州、ジャールカンド州、マディヤ・プラデーシュ州、ラージャスターン州、ウッタル・プラデーシュ州、ウッタラーカンド州)
  7. カンナダ語(カルナータカ州)
  8. カシミール語
  9. コーンカニー語(ゴア州)
  10. マイティリー語
  11. マラヤーラム語(ケーララ州、ラクシャディープ連邦直轄地域)
  12. マニプル語(メイテイ語) (マニプル州)
  13. マラーティー語(ダードラー及びナガル・ハヴェーリー連邦直轄地域、マハラシュトラ州)
  14. ネパール語
  15. オリヤー語(オリッサ州)
  16. パンジャーブ語(パンジャーブ州、デリー首都圏)
  17. サンスクリット語
  18. サンタル語
  19. シンド語
  20. タミル語(タミル・ナードゥ州、ポンディシェリ連邦直轄地域)
  21. テルグ語(アーンドラ・プラデーシュ州)
  22. ウルドゥー語(アーンドラ・プラデーシュ州、ビハール州、デリー首都圏、ジャンムー・カシミール州、ジャールカンド州、ウッタル・プラデーシュ州)

(Wikipedia「インドの公用語の一覧」より)

私はインドの多様性を語る際に、「インドはヨーロッパが一つの国になったようなものだよ」という例えをよく使います。ざっくりした例えではありますが、イギリスとフランスが違うように、インドのデリーとチェンナイは、言語面・文化面などでかなり違うのです。ヨーロッパ大陸とインド亜大陸の規模感も似ています。

インドの言語を学ぶべき人・学ぶ必要はない人

完全に私の意見ですが、インドの言語をを学ぶべき人・学ぶ必要はない人の特徴をあげてみます。

インドの言語を学ぶべき人

  • インドが好きで、今後も関わっていきたい人
  • 農村開発など、英語が通じないような土地で貢献したい人
インドが好きで今後も関わっていきたい人

インドが好きならインドの言語も学びましょう! 英語だけを話す外国人より、自分の言葉を片言でも話してくれる外国人の方が好感度が高いのは当たり前です。よくわからんインド英語で話しかけてくるインド人より、つたなくても日本語で話しかけてくれるインド人の方が、好感度高くありませんか?

バックパッカーも、ぼーっと電車やバスを待っている間にでも、現地語を学べば、旅の楽しさ100倍! 周りの人がより優しくなって、いろいろ助けてくれるかも!

農村開発など、英語が通じないような土地で貢献したい人

こういった方は、インド好き・嫌い以前に、生きていくため、仕事をするために、現地の言葉を学ぶ必要があります。JICA青年海外協力隊の方なんかはこれですね。派遣前にみっちり語学合宿があるそうです。

このレベルになると、例えばJICA青年海外協力隊の方は2年間現地で現地語を使って日々奮闘することになるので、相当な語学力が身につきそうです。ぜひ、日印の架け橋として、今後もご活躍いただきたいですね!

インドの言語を学ぶ必要はない人

  • インドが好きではない人、もっというと嫌いな人
  • 常に英語や日本語でインドでの仕事・生活に支障がない人
インドが好きではない人、もっというと嫌いな人

インドが嫌いだったら、インドの言語を学ぼうという気はそもそも起きないでしょう。何年インドで生活しても身につかないでしょうね。頑張って英語力を高めてください!

常に英語や日本語でインドでの仕事・生活に支障がない人

こういう方も、わざわざインドの言葉を学ぼうという動機付けはしづらいですね。インド人に負けない英語力を身につけましょう!

実際にタミル語を学んでみての感想

私は語学好きなこともあり、チェンナイ赴任から2、3ヶ月は、比較的熱心にタミル語を勉強していました。赴任前に、大きな本屋に行って、ニューエクスプレスタミル語を買い、一時帰国した際には、タミル語の指さし会話帳を買ったほどです笑

さらに、タミル語が話せない北インド人の同僚が、私がタミル語を勉強しているのを見て、「タミルよりヒンディーの方がいい」と言うので、ヒンディーのニューエクスプレスと指さし会話帳も一時帰国時に調達したほどでした笑

が、今は全く勉強していません・・ 最近は、今後使う機会が多いであろう、中国語の勉強を頑張っています。なぜ、インドの言語学習をやめたか・・? 上の四分類で言えば、私は「常に英語や日本語でインドでの仕事・生活に支障がない人」に一番近いです。

タミル語を学び始めた当初は、周りの人も喜んでくれるし、何より未知の言語を多少なりとも話せて楽しかったです。しかし、しばらく勉強していて、「今後インドに深く関わるか微妙だし、なら中国語やった方がいいかな」と思ってしまいました。

とはいえ、数ヶ月それなりに勉強したので、(タミル語は英単語混じりで話す人が多く、基本単語と簡単な文法がわかるだけでも)なんとなく会話の内容がわかる時もあるし、文字は大体読めるので、バスの行き先なんかがわかったりはします。現状はこれで満足かな、という感じです。

ちなみに、インドの南部4州(アンドラプラデシュ、カルナータカ、ケーララ、タミル)以外にお住まいなら、多少のヒンディー語がわかるといいと思います。それぞれその地域の言語があるとはいえ、その言語がヒンディー語に近かったり、ヒンディー語話者も比較的多いので。

南部の言語で一つ学ぶとしたら、やはりタミル語ですかね。タミルナードゥ州自体の人口も多いですが、タミル語は、スリランカとシンガポールの公用語になっていますし、マレーシアやイギリス、その他地域にも、それなりの話者がいます。世界のどこかで思いがけずタミル語に出会うかも!

駐在員・留学生など、海外長期滞在者は現地語を学ぶべきか?

利便性で見れば、英語で代替可能なら現地語はパスしてもOK

私は以前、インドに7年ほど住んでいた友人が、全然ヒンディー語を知らないことに驚いたことがありました。まあ、今となっては、彼の気持ちもわかる、と同時に、彼が住んでいた環境なんかも想像つきますが・・

私の現時点での結論を言えば、英語で代替できるような現地語は、利便性の面だけから見れば、多くの労力と時間を割いてまで学ばなくてもいいかな、という感じです。ここでいう英語で代替可能な言語は、インドの言語や、香港での広東語、シンガポールやマレーシアの諸語、北欧やドイツ語圏のゲルマン諸語などが挙げられます。これらの国や地域では、高めの教育水準の人は、英語を使えるでしょう。

言うまでもないですが、英語が現地語なら、その環境を最大限に活かして、さっさと英語を身につけてしまいましょう!

英語が日常言語としてまだまだ一般に浸透していない国では現地語を学ぼう!

英語が日常言語としてまだまだ一般に浸透していない国と言えば・・そう、日本! 私を含め、現在大人となっている世代は、中学での3年間の義務教育、高校での3年間、そして、現代では約半分の人は進学する大学でまで、相当な時間とお金を英語に投資しています。にも関わらず、なかなか英語を使いこなせている人が多くないのが日本なのです・・

いやあ、本当にもったいない。せっかく時間とお金を投資してるんだから、投資を回収しましょう! 英語を多少なりとも使えるようになると、人生の幅が増えます。

こういう英語が日常生活でなかなか使えない国に住むことになる外国人は、現地語を学ばないとなかなか厳しいですよね。「タイに3年いたけどタイ語とか無理」という人や、「5年間中国いたけど、日本人学校だから中国語知らん」みたいな人は、前述の「インドに7年いたけどヒンディー語知らない」の人とは、若干状況が異なります。

タイでも中国でも、日本のように、まだまだそこらへんの一般人の多くが英語を多少なりとも話せるレベルには至ってないので、何年も住むのだったら、現地語を日常会話レベルくらいでも身につけた方がいいんじゃないかと、個人的には思います! もちろん、その国が嫌い、とかだったら、勉強する気など起きないでしょうけど。

もし、そういった国で駐在予定で、子どもにもどんどん世界に羽ばたいて行ってもらいたい、というお父さんお母さんは、お子さんと一緒に現地語を学んだらいいのではないかと思います。将来、お子さんが〇〇商事みたいなところで働きたくなった場合、英語だけできるのと、英語+タイ語や中国語がネイティブレベルで使えるのとでは、企業側も対応が変わってくるのでは。

終わりに

海外生活は大変なことも多いですが、現地語を学ぶことも一つの楽しみとして捉えられたら、より充実した海外生活になりそうですね!

参考

物価が安めの国では、高級ホテルも比較的安く泊まれるのでオススメです!

駐在国で疲れたら、息抜きに国外旅行でもしょう。日本からだと行きづらいところにも行きやすいですよね。マイルを貯めれば、お金を払わず飛行機に乗れるのでいいですね!

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