国内

岩手県陸前高田市で東日本大震災・被災者の方に伺った避難所運営について

先日、陸前高田市で東日本大震災の震災復興ボランティアに参加してきました。陸前高田は、かつて「高田の松原」という国の名勝のあった場所で、津波で一本だけ奇跡的に残った松は「奇跡の一本松」として希望の象徴となっています。

ボランティアの作業後に、実際に被災され、ある避難所運営に尽力された方(語り部さん)のお話を聴く機会がありました。素晴らしい体験談であり、かつ、そういった体験談から得た教訓をより多くの人に伝えていくのも私たち聞き手の義務でもあると思うので、ここに書き記しておきます。

皆さんに考えてもらいたい3つの質問

まず最初に、私自身ハッとさせられた3つの質問をお伝えします。実際この質問にしっかり答えるためには、手間をかけて調べなければいけないので、なかなかやる人はいないと思いますが、一度考えて心づもりをしておくだけでもだいぶ違うかなと思います。

災害が起こった場合自分が避難する場所に行ってみたことはありますか?

せめてこれだけは押さえておきたいところ。大概は近所の学校であったり、公民館や公園になっていると思います。そして、災害時にはそこで集合することを、家族で確認しておきましょう。東日本大震災の際は、一旦避難したものの、家族の身を案じて家に戻ってしまい、津波に流されてしまった人も多かったそうです。(子どもは避難していたものの、親が子どもを見に行ったため亡くなってしまったケースなど)

海沿いや川沿いじゃなくても、余震なども心配なので、家族が無事避難していることを信じて、避難所内を探すのがベター(ベストとだとは言えない)だそうです。

そこは本当に安全ですか?(行政の指示をただ鵜呑みにせず、考えたことはありますか?)

行政から避難所と設定されていても、規格外の災害が起こった際は、その避難所が安全でない場合もあります。東日本大震災の際は、津波が来ないだろうと設定されていたところに避難していた人々が、ほぼ全員津波に飲み込まれてしまった場所もありました。(過去の歴史を振り返れば、今回の大津波も「想定外」とは言い切れないとのこと)

たとえ行政が設定する避難所だとしても、一度安全性を考えたり調べてみると良いでしょう。海や川沿いに住んでいる人は、より高台に避難しておいた方が良さそうです。

そこにはどの程度の備蓄がありますか?

避難所とはいえ、本当に最低3日間の水や食料、毛布などの備蓄があるとは限りません。備蓄されているとは言われていても、コストの問題で実際は備蓄されていなかったケースもあります。特に首都圏などの過密地域は人口が多い分、食糧難・物資難がより懸念されますね。

避難所運営は避難所内の方に納得してもらうことが大事

ここからは避難所運営について伺ったことを書いていきます。

日本人は非常時でも比較的統制が取れている民族だと思われており、それは正しいのではないかと思いますが、避難所を運営する際にはやはり皆が納得できるようにすることが大事です。例えば、避難者が1,000人もいるのに水が2,000Lしかなかったら、一回で4Lの水を消費する水洗トイレを止めるしかなくなります。

水洗トイレを止められるのは誰しも嫌でしょうが、貴重な水を飲用に残すためにはそうするしかないと、皆がわかってくれれば暴動やパニックなどは起こりにくいのではないでしょうか。

被災者間で余計な不満を生まないようにする

あるコンビニからおにぎりなどが届きましたが、全員分はないという状況がありました。白米で作るおにぎりも合わせると人数分ありました。そんな状況の中で、味がついていて美味しいであろうコンビニのおにぎりは誰に配られたか? 老人や小さい子供など弱者に配られたそうです。

元気な学生や現役世代の人々は、弱者に栄養価が高く美味しいものを弱者に優先すべきということは理性ではわかっていても、やはり不満に思う人も出てくるでしょう。そんな時に必要以上の不満を生まないように、老人や小さい子供の食事部屋と大人の食事部屋を分けたそうです。いい対応ですね。

規則正しい生活と運動で健康を保つ

何かとストレスフルな避難所生活。そんな中で健康を保つためにされた取り組みがラジオ体操だったのだそう。ラジオ体操を習慣づけて、皆で規則正しい生活を送るよう心がけました。こういった取り組みでは、学生に協力してもらうと皆が追随してくれやすいとのこと。

避難者名簿を紙媒体で公表する

プライバシーの問題はありますが、確かな情報が伝わるように、避難所内に避難者名簿を張り出したり地方紙に掲載したりしたおかげで、誰が避難しているかがわかりやすく、家族や知人を探していた人にはありがたがられたそうです。テレビのテロップなどで流すだけではなく、紙媒体だと見逃しにくいので良かったとのことです。

避難所運営組織を役割別にグループ化する

避難所の出入りは激しく、どうしようもない状況で避難所運営メンバーが違う場所へ映らなければいけないこともあるため、同じような役割を持つ人をグループごとにして組織立てたそうです。そうすることによって、誰か一人が抜けても、組織運営を円滑に維持することができました。

支援物資を送っていただける方へのお願い

様々な人々から支援物資をいただけるのはもちろんありがたいことではありますが、現状をしっかり理解して送って欲しいそうです。というのも、必要ないものが大量に送られてきて保管に困ったりすることがよくあったそうです。支援物資は仮に必要ないものだったとしても、捨てることは難しいですので・・

終わりに

今回、ボランティア作業だけではなく、被災地の方の貴重なお話も聴けて大変良い経験となりました。被災地はどうしても人が少なくなってしまい、来訪者も減って元気が無くなってしまうことが多いので、「自分にはできることないなあ」と思っている人にも、ぜひ行ってみてもらいたいなと思います! 行ってみること自体が、わずかながらでも復興支援になるのです。

私自身、東北には幼少期からよく家族旅行で行っていました。東日本大震災で流されてしまった高田松原に行った時の写真も残っていますし、三陸鉄道も全線制覇していたと思います。駅のスタンプを集めるのが旅の目的の一つでもあるのですが、過去のスタンプ帳を見ると2006年におした宮古駅・小本駅・島越駅・普代駅・田野畑駅のスタンプが残っていました。

三陸には様々な景勝地(浄土ヶ浜、碁石海岸、北山崎など)があり、美味しい食べ物もあり、まだ訪れたことがない人には是非行ってみてもらいたいなと思います! 私もまた時折遊びに行きたいなと思います。

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