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『深夜特急』から学ぶ3つのこと!沢木耕太郎さんによる【旅のバイブル】

バックパッカーの間では、もはや知らない人がいないのでは、というくらい有名な「旅のバイブル」沢木耕太郎さんの『深夜特急』。 「沢木耕太郎さんの『深夜特急』を読んで旅を始めました云々」と、自身と旅の出会いを振り返る人は数知れず。

かく言う私もそんな一人・・ではないのですが(笑)、今回はそんな「旅のバイブル」を読んで学んだこと・共感したことを、書いてみようと思います。YouTubeで大沢たかおさん主演のドラマを観て、やっぱりいいなと思ったのがきっかけです。本も素晴らしいですが、やはり映像で観る『深夜特急』もいいですね。

今回は、月並みかも知れませんが、私なりに『深夜特急』を読んで学んだこと、また、私の経験から共感できたことを、以下3つの視点で書いてみます。

『深夜特急』で知るor振り返る旅の楽しさ

冒険心とは本能ではないだろうか?

これは言うまでもないですね。『深夜特急』を読む人は皆、旅の楽しさ、底知れぬ魅力に心惹かれるのではないでしょうか。自由の謳歌、未知の世界への憧れ、少年時代に置いて来た本能とも言える冒険心。

乾いた現代生活において、私たちの中で燻っていたものが、ふつふつと湧き上がって来ます。

沢木青年に自分を重ねてみる

語り手である沢木青年はお金持ちでもなければ、英語がペラペラなわけでもなく、多くの困難にぶつかりながらも試行錯誤の上、知らない土地を旅していく。

そんな主人公像が、我々読者の共感を得ているのでしょう。「特別な才能がない俺でも、こんな素晴らしい経験ができそうだ!」と思わせてくれます。もちろん、沢木さんは物書きとして非凡な才能をお持ちだと思いますが。

旅先の文化をたどって行く楽しみもあります。私は世界史や地理が好きなので、シルクロードを通って見聞を広める沢木さんによる描写には、とてもワクワクさせられます。

『深夜特急』で綴られるバックパッカーの旅路

アレンジされたツアーでは経験できないことが詰まっている

そして特筆したいのが、『深夜特急』はバックパッカー沢木青年の旅の記録であること!

当たり前じゃん!とファンの皆さんに突っ込まれそうですが、あえてもう一度言っておきたい。これは優雅な旅行記ではなく、バックパッカーの旅の記録です。楽しいことは多いですが、時には辛いこともあります。

アレンジされたツアーなどでは経験することがない、現地のタクシードライバーや宿との価格交渉、陸路で国から国へ国境を越えて行くワクワク感、と同時に、どうしようもなく感じられる不安。(ツアーはツアーで好きですが笑)

バックパッカー旅を通して逞しく生きる

親しそうに近づいてくる現地の人には気をつけなきゃ、とは思いつつも、そんな人が本当に親切な人で、困っている旅人を親身に助けてくれたりもする。この人はマズイ、と思って必死に避けることもあれば、トゥトゥクでぼられて、よくわからない土産物屋を連れまわされて、嫌な思いをすることも。

『深夜特急』は良いことも悪いことも全部ひっくるめて旅なんだと教えてくれる

良いことも悪いことも全部ひっくるめて旅なんだと、我々読者に伝えてくれるのが『深夜特急』の本当に素晴らしい点だと思います。

私は非常に強く共感します。

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「旅は楽しいことばっか!皆さんもどんどん海外へ行きましょう!」みたいな内容ではなく、旅を通して主人公が成長していくのを読むのが、この上なく楽しいのです。

がこのサイト『ある通訳案内士の旅路』を始めたのも、私が旅から得た経験をより多くの人にシェアしたいからであり、サブタイトルを、「人生」すなわち「旅」としたのも、旅は人生の縮図であり、人生それ自体が長い旅だと考えているからです。

可愛い子には旅をさせよ

「可愛い子には旅をさせよ」と言われますが、本当にその通りです。可愛いからこそ、旅を通して成長してほしい。あらゆる困難に、己の知力・体力・気力でぶつかってほしい。そして乗り越えてほしい。

親は、そんなふうに思うのかなと、想像してみます。

以上述べてきた私の旅への思いを、私よりもっともっと早くから、多くの人と分かち合ってくれていたのが、この『深夜特急』なのです。

『深夜特急』沢木青年の自己との対話は自分を見つめ直す鏡

旅を通して自分の人間臭さを痛感

旅、しかも一人旅をしていると、自己と対話をすることがよくあります。

日本での生活は忙しく、なかなかじっくりと自己と向き合う機会は持てないものですが、旅先では特に大変なことがあったりすると、「どうして俺はわざわざこんな辛いことしてるんだろう・・」と思い、自分の考え方を再考したりします。

沢木青年も、インドで腐りかけたり、旅を終える決心がなかなかつかなかったりと、自分の人間くさい面を見つめつつ、旅を続けます。

『深夜特急』がバックパッカーのバイブルと呼ばれる由縁

こういった人間臭い面に共感し、自分も旅を通して日頃モヤモヤしているものに向き合いたいという人が多いからこそ、『深夜特急』がきっかけで旅に出る人は絶えないのでしょうし、『深夜特急』がバックパッカーのバイブルと呼ばれる由縁でしょう。

私があなたに旅を勧めるのは、自己としっかり向き合い、旅を通して、あなたにとってより良い人生の選択をしていただきたいなと、おこがましくも思うからです。セーフティゾーンを抜け、違う土地で過ごしてみると、自分の内面にも様々な変化が訪れるでしょう。

海外へ出て気づくことはたくさんある

私は今インドに住んでおり、日本であんなにせかせか生きていたのを、バカらしく感じる今日この頃です。

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日本での生活もインドでの生活も、もちろん良い面・悪い面ありますが、今のインドでの暮らしの方が、心に余裕がある気はします。(もちろん母国日本での暮らしは好きですよ笑)

あなたにも、井の中の蛙にならず、大海へ飛び出し、より広い世界に触れていただきたいな、と。そこに思わぬ光が差すこともあるのではないでしょうか。

私の母校の校歌には、以下の一節があります。

「広き宇内に雄飛せん」

私はこの一節を胸に、広い世界に挑んでいます。そしてそれを楽しんでいます! もしまだなら、是非あなたも、殻を破り捨ててみては??

私と『深夜特急』の出会い

ここで、私と『深夜特急』の出会いについて少し書いておきます。

私が『深夜特急』を読んだのは、ちょうど大学を卒業し、社会人になりたての頃でした。韓国インドネシアブルネイを共に旅した友人が貸してくれました。

トリップノート

ブルネイ・ダルサラームという国をご存知でしょうか? マレーシアに囲まれたボルネオ半島の一部を国土としており、面積は5,7…

「ああ、会社辞めてまた旅したいな〜」と心の底から思わせてくれましたね。その点で言えば、ある意味悪影響だったかも(笑)

まあそれはいいとして、ここで言いたかったのは、私は東南アジア10カ国南米を旅した後に、遅ればせながら「旅のバイブル」を手に取ったということ。

若者を旅へといざなう『深夜特急』もあれば、ある程度の旅を経験してから、自分の旅を振り返りつつ、沢木さんの旅を追う『深夜特急』もあるでしょう。

終わりに

今後も新たな旅人を生み出し、彼らの人生を変えていくであろう『深夜特急』 まさに「旅のバイブル」と呼ぶにふさわしいですね!『深夜特急』では描かれていない地域、例えば、中国全土やアメリカ大陸、アフリカ大陸バージョンの『深夜特急』を書く人が現れたら非常に喜ばしい!

ってか、自分が書けばいいのか、なんて(笑)

まだ『深夜特急』を読まれていない方は、この際に是非!

深夜特急(1)香港・マカオ
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